体外衝撃波治療の結果(最初の一年目)

はじめに

 体外衝撃波治療(SW ; Shock Wave)を2019年に導入して1年以上が経ち、治療効果を調査しました。インターネットで調べて遠方よりSW治療を受けにくる方も多いです。


 当然ながらSWは万能の治療ではありません。その効果を明らかにするために過去の治療成績の調査を行いました。
 また、今までの医療が上手くいかず当院にいらっしゃた方の中には、私たちの考える標準的な治療を受けてない方もおり、SWのみならず全ての患者さんに理学療法士によるリハビリや、薬、注射、装具療法等々必要な治療を併用しています。
 


調査対象

2019/2/16から2020/3/31までに実施した方は以下の通りです。 総患者数 241平均年齢 54.6歳(14〜94歳)男性 119 女性 122
平均施術回数 6.2(最低 1回 最大38回)

 そのうち、SWを3回以上行い、治療効果を確認できた方を調査しました。
対象患者 患者数 177 総施行部位 184 片側160 両側14
平均年齢 55.0歳(14〜94歳) 男 91 女 86
平均施術回数 7.6(最低 3回 最大38回)

 先に述べましたとおり、リハビリテーションをはじめとする必要な治療を併用しており、以下の結果は、純粋なSWの効果というよりはSWも含めた「やよいだい整形外科」の治療効果の集計と考えていただきたいです。

 SW導入当初は様々な疾患に実施しています。疾患として多いのは、肩こり、腰痛、肩関節周囲炎、上腕骨外側上顆炎(テニス肘)、上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)、アキレス腱症、足底腱膜炎でした。

 

結果

患者さんの感じる痛みを治療開始時と治療終了の時点で比較しました。痛みの程度が60%以上減った方の比率は全体の41.3%でした。

著効(80%以上改善)53 有効(60−79%改善)23 不変(0−59%)76 悪化 3


 

疾患ごとの結果

痛みの改善する割合は疾患によって差がありました。
 多くの方に施術した疾患のうち、外側上顆炎(テニス肘)や足底腱膜炎、アキレス腱症では痛みがよく取れる反面、肩こり、腰痛、肩関節周囲炎、内側上顆炎(ゴルフ肘)に対してはあまり効果は認められませんでした。
 

治療結果の比較

治療効果の内訳 軽快中止94  SWのみ中止33  効果なく中止16  中断31  継続中10

痛みの軽快以外の要素も含んだ治療の効果という点ではより多くの方が満足しておられます。関節可動域拡大練習やストレッチ指導、正しい姿勢の指導等のオーダーメイドのリハビリを実施しており、さらには薬や注射の治療も組み合わせた結果、症状が軽快した方は50%を超えており、効果のなかった方は25%程度にとどまっています。
  特に痛みの軽減の点で成績の悪かった肩関節周囲炎は関節の動きが改善したせいか、24人中22人は治療効果を認めました。肩関節周囲炎のほとんどの方は、石灰沈着性腱板炎を併発しており、ストロイドの関節内注入と可動域訓練の指導が効果を上げているようです。

 

施術回数と治療効果

 SWは何回やれば効果的なのかを明らかにするために、施術回数と効果の関連を調べました。

一番効果が高かったのは、13回以上実施した方ですが、効果を実感できた方が長く続けた可能性があり、沢山やれば有効であるという結論を出すのは早計です。その次に有効率が高かったのは7〜9回実施した方でした。
 

まとめ

 SW導入1年の治療効果を調査しました。痛みをとる効果のみで考えるとほぼ4割の方に満足いく結果が得られました。他の治療を含めた治療効果をみると半数以上の方に効果を認めました。
 導入当初には様々な疾患にSWを実施しましたが、主たる疾患のうち、足底腱膜炎、アキレス腱症、外側上顆炎にはSWが有効であった反面、肩関節周囲炎、内側上顆炎にはあまり有効ではありませんでした。ただし、他の治療との併用の結果、肩関節周囲炎にも有効な治療ができていました。

 また、SW治療を何回行うかという点も明らかになり、それをふまえて、現在SWは以下のスケジュールで実施しています。